2014年7月7日月曜日

年次有給休暇 その3

次に、賃金について考える。つまり、いくら払えば良いのかという問題である。まず、労働基準法上の規定を見てみる。


労働基準法第39条第7項に、
「使用者は、第一項から第三項までの規定による有給休暇の期間又は第四項の規定による有給休暇の時間については、就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより、それぞれ、平均賃金若しくは所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金又はこれらの額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した額の賃金を支払わなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、その期間又はその時間について、それぞれ、健康保険法 (大正十一年法律第七十号)第九十九条第一項 に定める標準報酬日額に相当する金額又は当該金額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した金額を支払う旨を定めたときは、これによらなければならない。」


これによれば、1)平均賃金、2)所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金」(以下、通常賃金と略する)、3)健康保険法による標準報酬日額に相当する金額の三つの中から支払えばよい。ただし、1)、2)の場合は就業規則等に規定が必要であり、また3)の標準報酬日額に相当する金額を選択する場合は、労使協定が必要である。なお、私が見る限り、就業規則等の規定でほとんどが2)の通常賃金である。


その2)の通常賃金に関する行政解釈は次のようになっている。
「一、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金には、臨時に支払われた賃金、割増賃金の如く、所定時間外の労働に対して支払われる賃金等は、算入されないものであること。

二、法第三十九条第四項の規定は、計算事務手続の簡素化を図る趣旨であるから、日給者、月給者等につき、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金を支払う場合には、通常の出勤をした者として取扱えば足り、規則第二十五条に定める計算をその都度行う必要はないこと。」(其発第六七五号)


なお、以下に規則第二十五条がどうなっているかを以下掲載する。

第二十五条   法第三十九条第七項 の規定による所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金は、次の各号に定める方法によつて算定した金額とする。
 時間によつて定められた賃金については、その金額にその日の所定労働時間数を乗じた金額
 日によつて定められた賃金については、その金額
 週によつて定められた賃金については、その金額をその週の所定労働日数で除した金額
四  月によつて定められた賃金については、その金額をその月の所定労働日数で除した金額
 月、週以外の一定の期間によつて定められた賃金については、前各号に準じて算定した金額
 出来高払制その他の請負制によつて定められた賃金については、その賃金算定期間(当該期間に出来高払制その他の請負制によつて計算された賃金がない場合においては、当該期間前において出来高払制その他の請負制によつて計算された賃金が支払われた最後の賃金算定期間。以下同じ。)において出来高払制その他の請負制によつて計算された賃金の総額を当該賃金算定期間における総労働時間数で除した金額に、当該賃金算定期間における一日平均所定労働時間数を乗じた金額
七  労働者の受ける賃金が前各号の二以上の賃金よりなる場合には、その部分について各号によつてそれぞれ算定した金額の合計額
 
 
 
以上のように、この通常賃金の考えを前提にして、現実の実務を行わなければならないと考えているところである。

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